概要
ジミ・ヘンドリックス数々のソロで聴けるサウンドです。金切り声のような、キーンとしたサウンドを作り出すために、ファズの上にオクターブ上のハーモニック・ユニゾンの音が混入します。特に12フレット以上を弾いた場合、効果的です。ファズ、ウァウ共に用いることで独特なサウンドになります。
コントロール
特性
- 寸法:150W×50H×200Dmm
- 重量:700g(電池含まず)
サウンド・サンプル
Roger Mayer Audio Jukebox (別ウインドウで開きます)
OCTAVIA ユーザーからのアドバイス
B氏
すごく簡単なセットアップです。Gainをちょっとだけ上げ、Vol.つまみをフルアップ近くまで上げていきます。ギターの方のトーン・コントロールは絞り気味がいいでしょう。
今までで私が聞いた中でベストなジミヘン・サウンドです。スローなソロ・サウンドに最適です。今までとは別次元のサウンドになるはずです。私はこのセッティングをオーバードライブ・ペダルの前に接続してVooDoo-VIBEへと送っています。
G氏
Driveレベルをちょっとだけ上げて、アウトプットをフルアップすればインスタントSRV/Gypsysバンドの完成です。このセッティングを10種類のアンプで試してみましたがどれもかなり良かったです。
中でもネック寄りのピックアップ(特にシングルコイル)で、9〜14フレット辺りのネックの中ほどでフレーズを弾くと倍音の豊かなリッチなサウンドになります。また特筆すべき点はタッチの反応が物凄く速く、センシティブなので、プレイヤーの弾き方によって違ったサウンドがクリエイトされることでしょう。
M氏
お気に入りのディストーション・ペダルの前に接続したり、アンプのディストーションと組み合わせれば、もう手放せない大切なエフェクターです。ディストーション・サウンドの低域部分が高域をカバーしていき、Octaviaのスイートなオクターブ・サウンドが目立っていきます。まさにKWSの“Blue On Back”のサウンドです(実際、彼はOCTAVIAを使っています)。
M氏
このエフェクターのセッティングはただ1つ!Driveつまみを一度絞り切ってから僅かに上げ、Vo.ツマミをお好みにセッティングして下さい。この Octaviaのサウンドをお使いのアンプのディストーション・サウンドに加え、ネック側のピックアップでプレイすればたちまちジミ・ヘン・ワールドの完成です!つまり“MACHINE GUN”のソロです。
J氏
ベース・ピックアップと組み合わせた時のOctaviaは最高です。そのセッティングの時にトレブルを絞ってあげるとさらにいい感じです。“WHO KNOWS”“PURPE HAZE”“MACHINE GUN”そのものです。Octaviaからは2タイプの音色が得られます。
Vol.ツマミをフルアップして、Driveツマミを0にすれば“Purple Haze”や“WHO KNOWS”で聞かれるようなリング・モジュレートされたようなサウンドに仕上がります。
反対にDriveツマミをフルアップさせ、Vol.を低めに抑えれば、モンスター・ファズトーンが得られ、オクターブ・トーンは目立たなくなっていきます。
どちらのセッティングでもOCTAVIAのトーンは素晴らしく、ソロ・サウンドに奥行きを与えてくれます。OCTABIAは単音での使用を前提にしているので、パワーコード以外のコード弾きは止めておきましょう。
K氏
私はかなり大きいペダル・ボードを使っていますが、ワウペダルの1個後か2個後にOctaviaを接続しています。Octaviaが使うギターや特にアンプによって全く違った反応をすることが分かりました。
Driveを抑え、アウトプットを上げネック側のピックアップでギターのトーン・コントロールを絞り気味にすれば、ピッキングのニュアンスの良く出るセッティングになります。
フェンダーのデラックス・リバーブではシングルコイルのギターで足元のエフェクターは少ない方が良く、ブギー・アンプを使用した時にはOctaviaや Classic Fuzz、ワウのサウンドが素晴らしく良いものになりました。
特に、ブギーのリードchを使った時のサウンドは魔法と言えるでしょう。 Octaviaのオクターブ・サウンドがよりハッキリしてきました。結論としてはDriveは押さえ気味にして、そこから少しだけセッティングを変えてみるというのが最良かと思います。
Y氏
Driveを目一杯上げ、スローなビブラートの効いた単音フレーズをハイフレットで弾いた時のサウンドは絶品です。フレーズを伸ばしフィードバックを誘っている最中にモジュレーション効果を含んだサウンドが広がります。
また、予めアンプやオーバードライブ・ペダルで軽く歪みを作っておき、その上にOctaviaを重ねるようにしていくと、歪み全体のサウンドがまとまっていきます。パワー・コードでの使用も捨て難く、アンプの歪みに更に荒っぽさを与えてくれます。深く歪んだサウンドの中にも他とは一線を画する個性に富んだサウンドが得られます。
B氏
私はOctaviaをストラト&フェンダー・アンプでロジャーメイヤー Axis Fuzz、Visioin Wahと共に使っています。私のセッティングはOctaviaのDriveツマミを9時から1時にして、VolはエフェクトOnにしてもバイパスと音量が変わらない様にしています。
5 年前にOctaviaを手に入れてからずっと調子がよく、やはりネック側のピックアップで12フレット以上のサウンドには大変満足しています。ギター側のトーンを調整することやピッキングする位置によってもサウンドは変わっていきます。ブリッジ寄りでピッキングをすると、“Who Knows”のようなクールな音色が得られます。
個人的には“Purple Haze”の音色はネック寄りでピッキングをすると良いと思います。ジミは時にこのOctaviaを、他のファズやワウと組み合わせて使っていたようです。
OCTAVIA / OCTAVIO HISTORY AND DEVELOPMENT
by Roger Mayer
ROGER MAYER ウエッジ・シェイプ
OCTAVIA/OCTAVIO 1968-1969 モデル
WEB上のBBS、フォーラムなどにはこの模造品、クローンがあのクローンより優れているなどと主張している方が沢山いらっしゃいます。しかしながら、困ったことにその大半は無知であるがゆえ、事実とは異なり誤っています。Octavia / Octavioについてその真実をお知りになりたいようでしたら、これからはじまるOctavia / Octavioの生みの親である発明者による真実のストーリーをお読みになり、その本当のヒストリーをお知りになってください。
まず第一になぜ、呼び名が2つ(Octavia / Octavio)あるのか、明らかにしたいと思います。その答えは非常にシンプルで、私(Roger Mayer)はOctaviaと呼んでいましたが、Jimiや他の数人はOctavioと呼んでいました。その時点ではまだ、製品化されたものではなく、そのボックスにもモデル名が表記されていたわけではありません。シアトルのEMPミュージアム*に展示されているものにはOctavioらしきモデル名が本体に表記されていますが、これは、他の誰かがレタリングシートか何かでラベリングしたものです。(写真をご参照ください。)
では、Octaviaについてその真実を明らかにします。
- 最初にレコーディングされたOctavia / Octavioサウンドは"Purple Haze" のギターソロセクションで、そのソロは1967年2月3日にレコーディングされました。そして、私がジミに始めて会った日は1967年1月11日のことでした。
- 最初のレコーディング(Purple Hazeのソロ)に使用されたOctaviaはEMPに展示されているものとは回路、トランスの種類が異なっており、また、ウエッジ・シェイプのボックスにも収められていませんでした。EMPに展示されているものは20ヶ月以上、後に製造されたもので、中枢となるコンフィギュレーションの要素は同様ですが、同一のものではありません。最初のレコーディングに使用された1号機はOctavia Evo 1とします。
- このEvo1ユニットにはゲルマニウム・トランジスタとフェライトトランスが使用されており、ドライブ能力に限りがありました。そのため、"Purple Haze" と "Fire" のレコーディング時には別のエンクロージャーに収められたゲルマニウム・トランジスタ使用のカスタムドライバーをEvo 1の前段に置き、充分なドライブ量を確保しジミが満足するようEQを施しました。そのようにして生み出されたサウンドがレコードから聴くことができるサウンドです。
- Purple Haze / Fire のレコーディング・セッションの後、Evo 1は使用されることなくゴミ箱行きとなりました。
- その後、ドライバーセクションとOctaviaセクションが1つの箱に収められるようになりました。
- ジミと私は絶え間なく開発と、実験を重ね、そこから学んだことを活かし、改良を重ねました。そのスピードはF1レースのごとく高速で、1年も経たないうちに15種以上のOctaviaが製作され、着々と進化を遂げました。
- ジミが使用したそれらのOctaviaはウエッジ・シェイプ・ボックスに収められたものではありませんでした。また、継続的に研究、開発を続けていたため、中には1週間程度の命のものもありました。シーズン中のレースカーの開発と同じようなものです。常に研究、改良が施され、進化続けました。同じシャーシ・コンフィギュレーションを使用することはあれど、多くのコンポーネンツが変更されました。
- 1967年"Axis Bold as Love" のレコーディング・セッションを始めました。このアルバムには当時、最新の改良版Octaviaがいくつかのトラックに使用されました。注意深く、聴くとお分かりいただけると思いますが、Octaviaのエフェクト効果とクリアーさがより改善されています。もちろん、同時にディストーション、ファズのアップデーティング、改造、製作にも従事していました。
- 1967年の終わりにウエッジ・シェイプのエンクロージャーをデザインし父のエレクトロニック・カンパニーにて5個程度がサンプル製作されました。
- 最新の改良版Octaviaがその新しいウエッジ・シェイプ・エンクロージャーに収められました。Octaviaはその時点においてもゲルマニウム・トランジスタとフェライト・トランスが使用されていました。しかしながら、はじめてフットスイッチが搭載されました。以前のものはスタジオワークでの使用を前提にデザインされており、フットスイッチは搭載されていませんでした。
- ウエッジボックスの初合機に使用されていたノブはEMPに展示されているものに使用されているノブとは異なるものでした。
- 私は1968年1月30日から1968年4月19日までジミのUSAツアーに帯同しました。このツアー中の数箇所の特別なギグで最初のウエッジ・シェイプ Octaviaが使用されました。そのOctaviaはカスタムメイドで代品があるものではないので、盗難防止のため、毎日は使用しませんでした。その当時、ステージからの機材の盗難は深刻な問題でした。そのため、ジミと私は常にOctaviaを我々自身で保管していました。
- 1968年のUSAウインター・ツアーの後、私は海軍研究所を離れオリンピックスタジオでレコーディングスタジオのコンソールやアウトボードなどのデザインと製作を始めるために英国に戻りました。もちろん、その頃もジミとは頻繁に連絡を取り合い、Octaviaの改良、開発は続いていました。当時、オリンピックスタジオまでOctaviaに関心があるとやってきた多くの有名ミュージシャン、バンドと会いました。
- 研究を重ねたことで、ステージでの使用を想定した場合、より耐久性と安定性に優れたシリコン・トランジスタとアイアンタイプ・トランスが使用したOctaviaの必要性が明白になりました。低ノイズのシリコン・トランジスタは室温の影響を受けにくくゲルマニウムより安定したパフォーマンスが得られます。またアイアン・ラミネーション構造のオーディオトランスはフェライトタイプの持つ優れた高域特性には及ばないものの耐久性の面では優れています。
- 1968年の終わり、ウエッジ・シェイプのエンクロージャーに収めたOctaviaを5台程度の、ディストーションを5台製造することにしました。
- EMP とTychobraheをから派生したクローン.
私が知るクローンは全てこのシリーズに由来したものです。そのOctaviaはNPN、PNPローノイズ・シリコン・トランジスタから成るドライバーセクションとアイアン・オーディオ・トランス仕様のものです。これらのユニットのバイアシングもスタジオワークを前提としていた最大24Vオペレーションから9Vバッテリーオペレーションに変わってゆきました。またこのシリーズにはEMPと同様のノブが使用されていました。
- このシリーズは1969年に完成し、以下のギタープレイヤーの手に渡りました。Syd Barrett - Pink Floyd, Steve Marriot - Small Faces, Peter Frampton - Small Faces. Keith Relf − Yardbirdsそして、当然 ジミです。
- 1969年5月にアメリカ人の妻とともにニューヨークに移り住み、スタジオ機器をデザイン、製作するRoger Mayer Electronicsを開業しました。そのときに、10台、製作したペダルの残り(2-3台)もニューヨークに持って行きました。もちろん、その時点でもジミとの関係は続き、Octaviaの改良、開発は継続していました。その時点での目的はトランスの除去でした。ジミと私はOctavia 最新evoと私がその当時、開発していたディストーションをRecord PlantやHit Factoryに持ち込みプレイし、研究を重ねました。
- After Christmas 1969年の年末にジミからフィルモア・イーストでのニューイヤーズ・イブのライブにOctaviaが必要との電話がありました。幸いなことに、Octaviaと前述の10台、製作したディストーションの残り1台を持っていたので、"Band of Gypsys"コンサートのリハーサルに持っていきました。そのサウンドはアルバムのMachine Gun などで聴くことができます。
- 1970年、ジミは極めて多忙でしたが、彼がニューヨークに来た際にはスタジオでOctaviaの最新改良版や新しい機材をジミに見せていました。
- 1970年10月Media StudiosでStevie Wonderとの作業中にジミの訃報が入りました。セッションはただちに中止されスタジオ内が悲しみにつつまれました。
- ロケットバージョンのOctaviaはジミが知る最後のバージョンでトランスを使用していません。 そして、そのトランスの除去がジミにに助けられ、また触発された最後の改良です。
- 上記の理由で私がこれまでウエッジ・ボックスのレプリカを製造したり、ロケット・ボックスを「"Purple Haze" や "Fire"に使用」と謳ったりしませんでした。EMPに展示されているウエッジボックスは決してそれらのレコードには使用されておらず、実際のところ、20ヶ月以上、後になって製作されたものです。1969年に製造されたウエッジ ボックスはBOGコンサートに使用されましたが、EMPに展示されているものとは異なります。
- Octaviaサウンドのスピリットは生きており、最新バージョンであるVision Octaviaは在りし日のジミとの思い出と彼の音楽に触発され、生まれた進化の他にありません。決して、確かめることはできませんが、ジミが最新のOctavia, Vision Octaviaを間違いなく気に入るであろうと確信しています。
- Tychobraheなどのクローンは1969年の24VオペレーションのOctaviaを基に模造されており、決してオリジナルに忠実ではありません。Keith Relfのものからコピーしたものです。
事実と結論
ベストで優れたサウンドのOctaviaをお求めでしたらOctavia(ロケット)か、Vision Octavia以外にはありません。なぜならば、もし、トランスバージョンのほうがベターなようでしたら、間違いなく今でもトランスを使い続けています。もし、過去のデザイン、仕様のほうが優れているのであれば、リイシューをリリースします。クローンの中にはオリジナルのレプリカもありますが、中にはWEBや信憑性に低い出元の回路図などを基に製作されているものまであるようです。WEBなどで公開されている回路図は多数の間違いがあります。しかし、私は決してそれを、指摘しません。またクローンの中にはクローンとも呼べないようなベーシックフローをなぞった程度のコピーもあるようです。
"いずれにせよ、オリジナルを発明、デザインした者は私です。 "
END OF STORY
"THOSE WHO CAN INVENT DO"
発明できし者は発明し、
"THOSE WHO CAN'T INVENT COPY"
発明できない者はコピーする。
* EMPミュージアム
米国シアトルにあるジミ・ヘンドリックス(常設展示)などポピュラーミュージック関連アイテムなどが展示されているミュージアム、施設。